スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
【--/--/-- --:--】 | スポンサー広告
今日は抜粋。好きな小説の一節を
 十五年前、ロンドンはソーホー地区の中華街(チャイ・ナタウン)

※注:ルビ文字は()内に置き換えさせてもらいます。読みにくいとは思いますが、ご了承くださいo┓
それでは、続きをどうぞ――

 当時のそこは、まさに戦場だった。地元ロンドンの犯罪組織(シンジケート)を押さえるように対等しだした、中国系(チャイニーズ)マフィアとイタリア系(シシリアン)マフィアの争い。地元のロンドン市民すら知らぬ間に巻き起こった対立は、互いの勢力でしか伸ばせないとでも言うように、ソーホーを暴力と退廃(たいはい)とで染めていったのである。

 气和(チーホオ)は気功師(きこうし)だった。それも、超一流(ちょういちりゅう)の。中国の地図にも載(の)っていないような奥地で仙人のような生活を送る老人の下で修行をした若き日の彼女は、第二次世界大戦の中で国家権力に相対(あいたい)し、そして中国にいられなくなった。移住(いじゅう)した香港(ホンコン)で結婚し、子供ももうけたが、気功師としての精進は怠ったことはない。香港で妖魅(ようみ)・怪異(かいい)を退治(たいじ)する凄腕(すごうで)女気功師は、その評判が香港中に響き渡る頃(ころ)には、娘の一家と共にイギリスに再移住(さいいじゅう)していた。
 時は巡(めぐ)り、すでに老境(ろうきょう)に達したそのときの彼女と暮(く)らすのは、莫大(ばくだい)な借金苦から自殺した娘夫婦の遺(のこ)した、幼(おさな)い孫娘だけになっている。生きるために彼女は、その卓越した気功師としての腕を、血生臭(ちなまぐさ)い抗争に投じなければならなかった。
 チャイニーズ・マフィアの護衛(ごえい)として、あるいは刺客(しかく)として、数多くの相手を血に染(そ)めたものである。別に、同国人だからチャイニーズ・マフィアに味方したわけではない。ただ、中華街(チャイナ・タウン)を治めるには、彼らの方がまだましだと考えただけだった。
 そして、十五年前のその日。一人のイギリス人が、彼女を殺すべく現われた。チェーンソーを使う殺し屋として東南アジアあたりの裏の業界で有名になっていたその男は、名をジャック・マロークと言った。

「思い出しな、あのときのことを、土砂降(どしゃぶ)りの、雨の日のことを」
 气和が、枯れ枝のような手を阿縁(あえん)に向かって伸ばす。その節(ふし)くれだった指先に、白く輝く光が宿(やど)った。光は稲妻(いなずま)のように複雑な軌跡(きせき)を描(えが)きながら空中を走り、硬直(こうちょく)して動けない阿縁の全身に絡(から)みつく。
 なんとかすべきなのかどうか、ソニアは何段に迷った。座ったまま無造作(むぞうさ)にとんでもなく強い『気(き)』を放つ老女は、かなりの力の持ち主に見える。だが、十分なら彼女を妨害(ぼうがい)することもできるはずだ。しかし、老婆(ろうば)に害意(がいい)は感じられない。
 悩むソニアが当の阿縁を見ると、絡みつく『気』の稲妻に覆(おお)われながら、巨漢(きょかん)もまた彼女の方を見ていた。金の瞳(ひとみ)には救いを求めるような弱さがあったが、同時に气和を信じ真実に触れようとする強さも感じさせている。ソニアは迷いを断(た)ち切るように目を閉じると、それから優(やさ)しい笑顔を浮かべた。
「いってらっしゃい、アエン。なにかあっても、私が必ず助けるから」
 阿縁の目が細まり、小さくうなずく。それから彼は目を閉じ、ゆっくりと呼気(こき)を吐(は)き出した。伴(ともな)って气和の放つ『気』は爆発的な物になり、阿縁の巨体(きょたい)は完全に白い裂光(スパーク)に覆われる。そしてそれが収まったとき、その身体(からだ)はぐらりと傾き、阿縁の上体が机(つくえ)に突(つ)っ伏(ぷ)した。
 すうすうという見た目の印象とはずいぶん裏腹な穏(おだ)やかな寝息(ねいき)が、口元から漏(も)れ出している。
「一晩すれば目を覚ますだろうて、寝台(しんだい)にうつすのも面倒だからの、こうしておけ」
 いつの間にか全員のみ終わっていた茶を片付けながら言う气和の言葉に首を振り、ソニアはテーブルの上に置かれた阿縁(あえん)の手を、そっと握(にぎ)った。その身体(からだ)に流れているのは暖かな血ではなく詰めたい魔力(まりょく)のはずなのに、大きな手は、とても暖かい。
 ソニアは彼の首筋と腰とに手を回した。軽い気合の声とともに、勢いよく持ち上げる。百五十キロを超える体重を支えてしまえる細い腕に、气和(チーホオ)は目を見張った。少し苦しげなソニアの無言の問いに、諦(あきら)めた様子で寝室(しんしつ)へと案内しだす。
「惚(ほ)れとるのか?この単純馬鹿(ばか)に」
「……ええ」
 先導して歩きながら、老婆(ろうば)は小さく、『幸せ者め』と呟(つぶや)いた。

――五領闘士オーキ伝③兵魔戦士再襲!より。「2.霧都」の一節。
明日に続く――
 こうして見ると、縦書きとの違いかな。すばらしく読みにくい。

 この話を読んだ当時。僕は何も感じなかった。
「ああ、そうなんだ。彼にはそういう過去があったのか」と。
 そして今。この話を総ざらいして読み返して、彼。阿縁の事は好きにはなれそうもない。もちろん彼の本名であるジャック・マロークでもだ。
 それは明日読んでくれれば分かるかもしれない。もちろん、以前の僕と同じで、何も感じないのかもしれない。
 ただね?、立場による違い。知っている事・物の違い。そして、何を好むのか?何を求めるのか?相手の思いは?自分の思いは?そう言った他人との“差”を埋める方法でもって、ドラマが生まれる。

それでは、この話を知らない方に少しばかりの説明を。

阿縁(あえん)
:主理(しゅり)の理魔道学士(りまどうがくし)、羅遁(らどん)が作り出した理魔道生命体、
≪五領システム≫その三位、黄亀・阿縁(こうき・あえん)
霊獣形態時は、亀の姿。地中戦・守戦用鎧『黄亀甲』に変身する。
人間の姿の時は、気功術を操る。武器は二刀のチェーンソー。左右のそれを軽々しく扱う。

 かーなーりーの豪快な人。笑顔がとっても似合っていて「がっはっはっは」と笑う。たまーに見せる顔がちょぴり怖かったりも。
普段は、土木作業員として働き、アパートを借りて生活している。…別にメシ食わなくても生きていけるのに。理魔道生命体だし。五領の主「逢喜(おおき)」に従うというよりは、なついている感じ。



 だから何?といわれそうだけど、作り話の中だとしても、彼の過去の話を知って好きにはなれないだけの事。その肝心な部分は明日。
それではまた――〆

スポンサーサイト

テーマ:今日の出来事 - ジャンル:日記

【2005/11/19 15:09】 | 書き徒然 | トラックバック(0) | コメント(2)
<<昨日の続き。好きな小説の一節を  | ホーム | 職業、イスピン・シャルルというものは>>
コメント
難しすぎです、解読不可能な件orz
というか、ノトスさんは何時も文章が長く掛けてるので羨ましいばかりです(´∀`)
これからは頑張って解読(?)してみますねぃ☆
【2005/11/20 09:22】 URL | 果奈瑠 #l/VZmCVM[ 編集]
はははw
かなる。これは書き写し♪
長くなっちゃうのは仕方ないって
一言にまとめられないもん ̄ー ̄)ゞ
時間があるなら、読んでみてね。
そーれじゃ、また♪バイバイ* ̄_ ̄)ノ~~
というか、…学校から?
【2005/11/20 09:44】 URL | ノトス #-[ 編集]
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
http://larwy.blog18.fc2.com/tb.php/114-96c1073d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
ボンボ・ヤージュバナー
虎のお茶


狭き世界の旅猫の           なんでもない、ただの思い出話。

天気予報


-天気予報コム- -FC2-

カテゴリー

プロフィール

ノトス

  • Author:ノトス
  • 人に読んでもらえるブログを目指してみる。
    対象年齢は謎”

最近の記事

月別アーカイブ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。